バリ島のジャティルイ・ライステラスは、静寂な美しさと文化的な重要性を併せ持つ、地球上で数少ない場所です。バリ島の中心部に位置するこの自然の傑作は、何世紀にもわたってバリのコミュニティを支えてきた伝統とライフスタイルを垣間見ることができます。
豊かな緑、息をのむようなパノラマ、そしてバリの農村生活の生き生きとした姿は、必見のスポットです。この記事では、ジャティルイの魅力や各種情報をご紹介します。
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ジャティルイ・ライステラスとは

ライステラスはバリ島でも人気の観光スポットです。ジャティルイ(Jati Luwih)の棚田、それはバリ島の心臓部に位置する壮大な自然の景観です。千年以上もの時間をかけて造られたこの風景は、一見の価値があります。
緑豊かな水田が広がり、その規模と美しさから、この地域はユネスコの世界遺産に登録されています。農民たちは伝統的な水利システムを使って、精巧に配置された田園を維持します。その姿は、繊細なバリの文化と人々の生活が息づいていることを示しています。
世界文化遺産
ジャティルイのライステラスは、2012年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。登録の理由は、その美しい景観だけではなく、「スバック」と呼ばれるバリ独自の水利システムが評価されたためです。このシステムは、水を公平に分配するために、農民たちが寺院を中心に協力し合う共同体的な仕組みで、バリ・ヒンドゥーの哲学「トリ・ヒタ・カラナ(三つの調和)」に基づいています。
自然、神、人間の調和を重んじるこの思想が、農業の形として実現されているのがジャティルイの棚田であり、今も地域住民によって大切に守られています。棚田に立つと、単なる風景ではなく、文化そのものを感じ取ることができます。
機械化されていない昔ながらの田んぼ
ジャティルイの棚田では、現代の大規模農業とは異なり、今でも人力による昔ながらの農法が受け継がれています。急な傾斜や入り組んだ地形のため、機械の導入が難しく、水牛を使った耕作や手作業での田植え・稲刈りが中心です。このため風景も非常に自然で、観光客にとってはまるで昔のバリにタイムスリップしたかのような体験ができます。
棚田には遊歩道が整備されており、歩きながら実際に農作業を見学したり、農民とのふれあいを楽しむこともできます。こうした人の手による温かみのある風景が、ジャティルイの大きな魅力のひとつとなっています。
一年中お米がとれる
ジャティルイのライステラスでは、標高約700メートルという冷涼な気候と豊富な水源に恵まれているため、年間を通じて稲作が行われています。通常、バリ島の多くの地域では年に1〜2回の収穫が一般的ですが、ジャティルイでは気候と土壌の条件が整っているため、場所によっては年に3回もの収穫ができます。
季節によって、緑一面の若苗、黄金色の稲穂、収穫後の裸の棚田など、訪れるたびに異なる表情を楽しむことができるのも魅力。写真を撮るにも、どの時期もそれぞれの美しさがあります。旅のタイミングを問わず、美しい田園風景を満喫できるのが、ジャティルイの特別なポイントです。
ジャティルイ・ライステラスの魅力

ジャティルイの棚田の魅力は、その美しさだけではありません。田園風景を歩きながら、バリの農村生活とその文化に触れる機会が得られます。
また、風光明媚な景色を眺めながらの食事は、格別の体験となります。ローカルレストランで、新鮮な食材を使ったバリ料理を堪能しましょう。

ジャティルイ・ライステラスの見どころ

ジャティルイ・ライステラスは、バリ島中部に広がる壮大な棚田で、ユネスコ世界文化遺産にも登録されています。広大な緑の風景が広がり、バリの伝統的な稲作文化を間近で感じられるスポットです。
のんびりと過ごせる展望カフェも充実しており、自然と調和した穏やかな時間を過ごすことができます。
古代からの灌漑システム
ジャティルウィの棚田が誇る特異な特徴で、バリ島の伝統的な灌漑システムを形成しています。9世紀に起源を持つこの精巧なシステムは、バリの農業が自然とどのように共生してきたかの生きた証です。
緻密に配置された田園に均等に水を供給するシステムは、神聖な山からの水源を活用し、それを農地全体に広げました。この巧妙なシステムを支える美しい水路と迷路のような小神殿が作り出す景色をぜひ見に行ってください。
息を呑む展望スポット
ジャティルウィの棚田は、その壮大なビューポイントで観光客を魅了します。その中でも特に展望台はおすすめで、無限に広がる緑豊かな風景が一望できます。
棚田が広がる風景は、特に日の出や日没時には絶景です。この場所で過ごす時間は、大自然との繋がりを深め、その壮大さを体感する貴重な瞬間を提供します。
美食体験
旅行の醍醐味は食文化を体験することにあります。ジャティルウィ地区には、素晴らしい景観を楽しみながら食事を味わえるレストランが点在しています。
新鮮な食材を使用した料理を堪能し、そこで育てられた稲から作られるご飯を試す経験は、この地域の食糧生産がいかに重要であるかを理解する一助となるでしょう。そして、バリ島特有の風味豊かなバリコーヒーを忘れずに試してみてください。
ジャティルイ・ライステラスのベストシーズン

バリ島は年間を通じて暖かく、いつでも訪れることができますが、ジャティルイの棚田が最も美しいのは、雨季が終わり、乾季が始まる4月から9月までがベストシーズンです。
この時期、水田は新緑に輝き、田園風景が美しく展開します。しかし、収穫期の6月と7月には、金色に輝く稲穂が風に揺れ、別の風情が楽しめます。その美しさは一見の価値があり、訪れる人々に感動を与えてくれることでしょう。

ジャティルイ・ライステラスまでの行き方

ジャティルイ・ライステラスへの移動手段はタクシーやカーチャーター(運転手きレンタカー)、オプショナルツアーに参加したり、腕に自信のある方はバイクをレンタルすることもできます。
クタ・レギャンエリアからの行き方(約2時間)
クタやレギャンなどの繁華街は日本人観光客が多く滞在するエリアで、ジャティルイへのアクセスも比較的便利です。タクシーや専用車をチャーターするのが一般的で、料金は往復で約IDR 600,000(日本円で約6,000円)が目安です。
ルートはデンパサールを経由し、北上してジャティルイに向かいます。道中はウブドの緑やローカルの村々を楽しむことができるため、移動時間も旅の一部として楽しめます。早朝に出発すると、ジャティルイの壮大な棚田を朝日とともに鑑賞することができます。
ウブドからの行き方(約1時間半)
ウブドはバリ文化の中心地で、日本人観光客にも人気のエリアです。ウブドからジャティルイまでは、専用車のチャーターが便利で、料金は片道IDR 400,000(約4,000円)程度。
タマンアユン寺院を経由するルートが観光客におすすめで、歴史的な寺院を訪れながらジャティルイへアクセスできます。また、ウブドから北上する道中は、緑豊かな風景が広がり、途中で小さな村々の伝統的な景観を楽しむこともできます。
ヌサドゥアからの行き方(約2時間半)
高級リゾートが立ち並ぶヌサドゥアエリアからは、やや距離がありますが、チャーター車やツアーの利用で快適に訪れることができます。料金は往復でIDR 700,000(約7,000円)前後が相場です。
ルートはデンパサールから南北を結ぶ幹線道路を利用します。途中、バリ島の伝統文化に触れるスポットに立ち寄るツアーも多く、棚田に到着する前からバリ島の魅力を堪能できます。朝早く出発すれば、棚田の涼しい時間帯を楽しむことができるでしょう。

ジャティルイ・ライステラス観光のポイント

ジャティルイの魅力は、美しい棚田の景観だけにとどまりません。村全体がバリの伝統文化と自然の調和を大切に守っており、訪れる人々に多彩な体験を提供しています。
カフェでのんびり風景を眺めたり、現地ならではのアクティビティに参加したりと、滞在の楽しみ方はさまざま。棚田を歩くだけでなく、五感でバリの農村の魅力を味わえるのが、ジャティルイ観光の大きなポイントです。
景観以外の見どころ
ジャティルイでは、棚田の景観だけでなく、村の暮らしや伝統文化に触れられるのも魅力のひとつです。周辺にはローカルの小さな寺院や、伝統的な家屋が点在しており、時間がゆっくりと流れるバリの農村風景を感じることができます。
また、自然と信仰が融合した「スバック(水利システム)」を学べる展示パネルが設置されているエリアもあり、文化的背景を知る良い機会になります。運が良ければ、農作業をする現地の人々と出会い、リアルな農村の姿に触れられることも。
ライステラスを眺めるカフェ
棚田を眺めながらくつろげるカフェは、ジャティルイ観光のもうひとつの楽しみです。高台に位置するカフェでは、テラス席から眼下に広がる棚田の曲線美を一望でき、ゆったりとした時間を過ごすことができます。特に人気の「Warung Dhea」や「Gong Jatiluwih」は、ローカル料理やフレッシュジュースが味わえるほか、フリーWi-Fiも完備されており、長居する観光客も多いです。
朝食をとりながら朝霧に包まれる棚田を眺めたり、夕暮れに染まる景色を楽しんだりと、時間帯によって違う表情が見られるのも魅力のひとつ。歩き疲れたあとに一息つくにはぴったりのスポットです。
豊富なアクティビティ
ジャティルイでは、棚田をより深く楽しむためのアクティビティも充実しています。もっとも人気なのは、棚田内に整備されたトレッキングコースを歩くハイキング体験。短いルートから2時間以上の本格的なコースまで用意されており、レンタルのストックやガイド付きプランもあります。
また、現地の農家と一緒に田植えや稲刈り体験ができる農業体験ツアーもユニークで、子ども連れのファミリーにも好評です。さらに、サイクリングツアーに参加すれば、風を感じながら棚田の間を走り抜ける爽快な時間が楽しめます。
ジャティルイのライステラスアクティビティ
ジャティルイのライステラスでは、美しい棚田を舞台に自然とふれあえるアクティビティが充実しています。サイクリングやハイキング、農業体験などを通じて、ただ風景を眺めるだけでは得られない、バリ島の伝統や暮らしの奥深さを体感できます。ここでは、特に人気の3つのアクティビティをご紹介します。
サイクリング
ジャティルイでは、広大な棚田の間を走り抜けるサイクリング体験が人気です。アップダウンのある地形ですが、電動アシスト自転車を利用するプランも多く、体力に自信がない方でも安心して楽しめます。棚田のパノラマを眺めながら走るルートは開放感抜群で、途中には現地の寺院や農村風景をのぞけるポイントも。
料金はガイド・装備込みで約1,200,000〜1,500,000ルピア(約12,000〜15,000円)が目安。天気のよい朝や夕方に参加すれば、涼しい空気の中で爽快なサイクリングが楽しめます。
ハイキング体験
ジャティルイには整備されたトレッキングルートがあり、初心者から上級者まで楽しめるハイキングコースがそろっています。緑の棚田の中を歩きながら、農作業をする村人の姿や、灌漑用の水路「スバック」などを間近で観察できます。
ガイド付きのツアーでは、農法や信仰、土地の歴史についても解説してもらえ、学びのある時間に。所要時間は1〜2時間程度で、料金は約400,000〜700,000ルピア(約4,000〜7,000円)。水筒と帽子、歩きやすい靴を忘れずに。
農業体験
バリ島の農村文化をより深く味わいたい方には、農業体験がおすすめです。田植えや稲刈り、収穫後の脱穀作業など、時期によって内容は異なりますが、実際に田んぼに入って作業する貴重な体験ができます。
泥に足を取られながらの作業は子どもにも大人にも好評で、バリ島の生活にふれるきっかけにもなります。料金は体験+軽食付きで約500,000〜800,000ルピア(約5,000〜8,000円)。体験後にはバリ島の料理を味わえるプランもあり、心もお腹も満たされる内容です。
ジャティルイ以外のライステラス
バリ島のテガララン・ライステラスは、自然美と伝統文化が融合した絶景スポット。緑豊かな棚田が階段状に広がり、のどかな雰囲気が漂います。
農業技術である「スバック」の仕組みを学びながら、写真映えする景観を楽しめます。周辺にはおしゃれなカフェやバリスウィングなどアクティビティも充実し、観光客に大人気です。朝や夕方の訪問がおすすめで、穏やかな日差しの中で特別なひとときを過ごせます。

ジャティルイ・ライステラスの近隣のおすすめ観光スポット

ジャティルイ・ライステラスの周辺には、バリの自然や文化を楽しめる魅力的な観光スポットが点在しています。
神秘的な湖上寺院や熱帯の蝶が舞うパーク、歴史あるヒンドゥー寺院など、ライステラス観光とあわせて訪れることで、バリの多彩な魅力をより深く体験できます。
ウルン・ダヌ・ブラタン寺院
ウルン・ダヌ・ブラタン寺院はブラタン湖に浮かぶ美しい水の寺院で、水の女神「デウィ・ダヌ」を祀る神聖な寺院です。湖の水位が高い時期には、まるで湖に浮かんでいるかのような幻想的な景観が広がり、フォトスポットとしても人気があります。
特に早朝や夕方の時間帯には、霧がかかることが多く、神秘的な雰囲気を味わえます。ジャティルイ・ライステラスからは車で約1時間の距離にあり、ライステラス観光とあわせて訪れるのにぴったりのスポットです。

バトゥカル寺院
バトゥカル寺院は、バリ島の六大寺院の一つで、ジャティルイ・ライステラスの近くにある静寂な寺院です。標高約700メートルの山中に位置し、熱帯雨林に囲まれた神秘的な雰囲気が漂っています。
寺院はシヴァ神を祀るバリ・ヒンドゥー教の聖地で、観光客も訪れることができますが、バリ島の人々の信仰の場としても大切にされています。ライステラス観光の後に、緑豊かな森の中で心を落ち着けるひとときを過ごすのにおすすめです。ジャティルイ・ライステラスからは車で約30分の距離にあります。
バリバタフライパーク
バリバタフライパークは、バリ島最大級の蝶の保護施設で、色鮮やかな蝶や昆虫たちが舞う楽園です。園内には珍しい種類の蝶や甲虫、カブトムシなどが展示されており、自然の中で蝶が自由に飛び交う姿を間近で観察できます。
特に、バリの伝統的なモチーフにもなっている美しい羽の蝶は必見。子ども連れの家族にもおすすめで、自然を楽しみながら学ぶことができるスポットです。ジャティルイ・ライステラスからは車で約45分の距離にあります。
- 住所:Jalan Batukaru, Sandan Lebah, Sesandan, Penebel, Tabanan, Bali – Indonesia
- 営業時間:8:00〜17:00(最終入場は16:00)
- 入場料:大人:100,000ルピア(約1,000円)
子ども(3〜12歳):50,000ルピア(約500円)※3歳未満は無料
まとめ
一度、その眼前に広がる緑豊かなライステラスを見たら、その美しさと実りの象徴に心を奪われることでしょう。バリ島のジャティルイは、その素晴らしい自然の風景だけでなく、その裏に隠された人々の努力と伝統が見事に交錯しています。一日を通してライステラスの景色が変わる様子を見ると、自然と人間が共存し、一緒に成長する美しさを改めて感じることができます。
ジャティルイのライステラスはただの観光地ではなく、人間と自然が共生する場の象徴であり、訪れるすべての人々にその素晴らしさを思い出させます。バリ島の未来を体感したいなら、ぜひ、ジャティルイ・ライステラスを訪れてみてください。