レゴンダンスはバリ舞踊の中でも華やかな踊りと美しいガムランの伴奏が印象的なダンスです。バリの伝統芸能に興味があるなら、ぜひ鑑賞してもらいたいのがレゴンダンス。
観光客向けに披露されているため、気軽に体験できます。今回はレゴンダンスについて、その見どころや楽しみ方を紹介します。
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レゴンダンス概要
レゴンダンスとは
レゴンダンスとはバリ島の伝統的舞踊の一つです。その振り付けはかなり複雑で、ガムラン音楽に合わせてダンサーたちが華麗なダンスを披露します。
レゴンダンスにもさまざまな種類がありますが、一般的に観光客向けに演出されるのはバリ・レゴン・クラトンダンスです。レゴン・クラトンダンスでは、バリの伝統楽器であるガムランが奏でる音楽をバックに、女性ダンサーが踊ります。
レゴンダンスはバリの重要な文化遺産であり、レゴンダンスを鑑賞することで大切な伝統文化の保存に貢献することができます。
レゴンの意味
「レゴンダンス」という名称は、滑らかな動きを表す「レッグ(Leg)」という言葉に、ガムランを意味する「ゴング(Gong)」が組み合わされてできた名前です。
つまり「レゴンダンス」は、ガムラン音楽を伴うしなやかなダンスを意味するのです。その名の通り、レゴンダンスにはガムラン音楽が欠かせません。
ガムランの伴奏にのって、女性ダンサーが優雅に踊る姿こそ、レゴンダンスの美しさなのです。
バリ島のレゴンダンスの歴史
伝説の起源
レゴンダンスはバリの宮殿舞踊として、19世紀後半に確立されたと考えられています。きっかけは、当時の王子の一人が深刻な病におかされたときに見た夢が発端とされています。
夢の中で、美しく清らかな二人の天女がガムランの旋律に合わせてダンスを踊っていました。そのダンスはとても優雅ですべての動きが完璧でした。
この夢を見た王子はしばらくして元気になりました。
病気から回復した王子は、夢で見た天女の仮面を職人に作らせ、ベテランの振付師にダンスの振り付けを作るように命じたのです。
そして神聖な仮面が作られ、レゴンダンスの全振り付けが完成し、サンヒャン・レゴンという名前で最初の舞踊公演が行われたといいます。王子が見た夢の通り、レゴンダンスは二人の少女によるパフォーマンスが披露されます。
伝統的には初潮をむかえる前の少女がダンサーとして舞台に立ちます。満月の夜、宮殿の中庭で行われるのがもともとのスタイルでした。
二人の少女は常に扇を手に踊りますが、ときおり「コンドン」と呼ばれる、扇子を持たない踊り子が参加することもあります。19世紀に始まったレゴンダンスですが、20世紀初頭にはいったん衰えてしまいます。
他のバリ舞踊の人気におされ、レゴンダンスは徐々に忘れられていきました。レゴンダンスの価値が再認識され復興活動が始まったのは1960年代後半のことでした。
レゴンダンスにまつわる古い資料が掘り起こされ、バリ舞踊の一つとして再び脚光を浴びるようになったのです。こうして、レゴンダンスはバリ島のアイデンティティの一部として完成されました。
複雑で繊細な振付、豪華な衣装、そして伝統的なガムラン音楽は、現代の観客に深い感銘を与え続けています。
バリ島のレゴンダンスの美しさ:振り付け、衣装、音楽
レゴンダンスの踊り子は、伝統的には思春期前の少女たちが採用されます。彼女たちは5歳くらいから訓練を行い、成長した後は王族や裕福層の妻として嫁ぐのが通例でした。
レゴンダンスの踊り子は社会的にも高いステータスを持っていたのです。
現在にいたっては、この伝統は継承されておらず、成人した女性が踊ることもあれば、女装した男性ダンサーが踊ることもあります。
繊細な振り付け
レゴンダンスはその複雑な振付で知られています。手の動きから足のステップまで、各動作には特定の意味があります。
豪華な衣装とその意味
衣装もまた、レゴンダンスの美しさを際立たせる要素です。豪華でカラフルな衣装は、物語を彩り、観客を魅了します。
音楽
伝統的な音楽は、レゴンダンスをさらに引き立てます。そのリズミカルな音楽は、観客をバリ島の神秘的な世界へと誘います。
レゴンダンスの物語
レゴンダンスにはいくつかの種類かありますが、観光客向けに上演されるのはたいていレゴンクラトンと呼ばれるものです。クラトンはインドネシア語で宮殿を指す言葉です。
12世紀から13世紀に描かれたパンジ(Panji)物語を題材としたものです。ラセム王と、彼の求婚を拒否するレンジクサリ王女の物語が、3人の女性ダンサーによって表現されます。
物語のあらすじ
ラセム王はダハ王国の娘レンジクサリ王女にプロポーズしますが、王女は拒否しました。王女はすでにカフリパンのラーデン・パンジと結ばれていたため、求婚を断ったのでした。
ところが、諦めきれないラセム王は王女を誘拐するという恥ずべき行為にいたります。妹が誘拐されたことを知った王女の兄は、宣戦布告をしラセムに向かいました。
この知らせを受けてラセム王は戦場に向かいますが、戦場に到着する前に王女を助けに来たガルーダ鳥に妨害されます。ガルーダとの戦い、そして王女の兄との戦いにより、最終的にラセム王は命をおとしてしまうのです。
通常は、二人のレゴンと一人のコンドンという組み合わせで踊ります。最初にコンドンが踊り、続いて二人のレゴンが登場します。
レゴンクラトンはフルで演じられる場合50分の長さがあります。観光客向けにはダイジェストで演じられることが多いです。
序の舞:侍女のダンス
序の舞は侍女によるダンスです。チョンドンと呼ばれるバリ舞踊の花形ダンサーが担当します。チョンドンは舞踊団の中で最も上手なダンサーです。
彼女の踊りでメインストーリーを暗示するとともに、観客の期待感を盛り上げてくれます。
ラセム王とレンジクサリ王女の登場
同じ衣装のダンサーが二人登場します。今宵の主役、ラセム王とレンジクサリ王女です。
ここでは二人のシンクロしたダンスが見どころです。
侍女が加わり3人のダンス
そこに侍女が加わり、3人のダンサーによる華やかな踊りが繰り広げられます。侍女は二人に扇子を渡して去って行きます。そのあと、二人のダンサーはラセムとレンジクサリ王女になり、メインストリートへと展開して行くのです。
恋に落ちるラセム王
森で迷っていたレンジクサリ王女に恋をしてしまったラセム王は、彼女を自分の宮殿に連れて帰ってしまいます。
誘拐された王女は涙を流して悲しみます。
求婚
ラセム王はレンジクサリ王女に求婚しますが、別国の王子と婚約しているレンジクサリ王女はラセム王のプロポーズを拒みます。
怒ったラセム王は婚約者を殺すため、軍を率いて出陣するのでした。
ガルーダとの戦い
ところが、ラセム王の軍隊はガルーダによって進路を阻まれてしまいます。
王の死を予言するガルーダを倒し、ラセム王はなおも戦いに向かうのでした。
レゴンダンスの芸術
レゴンダンスは以前は狭いエリアで楽しまれていましたが、19世紀初頭以降、少しずつ広い範囲へと伝授されるようになりました。
バリには芸術好きな人が多く、当時からたくさんのダンススタジオが展開されていたようです。そしてさまざまな様式のレゴンダンスへと発展しました。
バリの村ごとに異なるスタイルが開発され、今でもその特徴を残している村もあります。
主にバリ島南部で発達したレゴンダンスの種類は16種とも18種ともいわれており、中には、ラーマーヤナやマハーバーラタといった、神話に題材を取ったものもあります。
レゴンダンスの音楽ガムラン
レゴンダンスにおいて非常に重要な役割を持っているのがガムランです。ガムランはバリの伝統的な楽器で、複数の奏者によって演奏されます。
ガムランと一言でいわれますが、実際には青銅製の様々な楽器のアンサンブルになります。形状の異なる楽器を担当奏者がそれぞれに特徴的な音色を奏でるのです。
異なる音色の重なりが新たな効果を生み出していく様子はとても聴き応えがあります。
レゴンダンスの伴奏に使われるガムランはパレゴンガン・ガムランと呼ばれるもので、メロディを歌うナレーターのような人がいます。
迫力あるガムランとメロディアスなヴォーカルに合わせて、扇子を持つ踊り子がしなやかに踊ります。これらのコンビネーションによって、レゴンダンスが成り立っているのです。
バリ島のレゴンダンスを鑑賞するには
バロンダンスやケチャックダンスなど、他のダンスに劣らず人気の高いレゴンダンス。バリ島でレゴンダンスが鑑賞できる場所としては、ウブド王宮やサラスワティ寺院がよく知られています。
毎日午後7時半〜8時に、プロのダンサーによって披露されています。レゴンダンスは以下のスポットで観ることができます。
ウブド王宮
ウブド王宮はウブドの中心にあり、クタからは車で2時間ほどかかります。ウブドを旅行したついでにレゴンダンスを鑑賞するのもおすすめです。
レゴンダンスを鑑賞した後は、ウブドでのディナーを楽しむこともできます。ウブド王宮は、バリ島の文化と芸術のエピセンターともいえます。
夕方になると広場がステージに変わり、ライトアップされた美しい背景の下でレゴンダンスのパフォーマンスが開催されます。ウブド王宮でのパフォーマンスは、その歴史的な雰囲気と伝統的な装飾が一体となり、観客に深い感銘を与えてくれます。
優れた音響設備と広々とした舞台を備えており、本格的レゴンダンスのパフォーマンスをじっくり鑑賞できます。 また、豪華な内装と優れた客席配置により、観客はダンサーの繊細な動きを間近で体験することが可能なのです。
バリ島のレゴンダンスを体験するには
バリ島でレゴンダンスを体験する方法はいくつかあります。
ダンスレッスン:自分で踊ってみる
バリ島ではレゴンダンスのレッスンも受けられます。自分で踊ってみることで、その繊細な動きやリズムをより深く理解することができます。
レゴンダンスの祭りやイベントに参加する
特別な祭りやイベントでは、地元の人々と一緒にレゴンダンスを体験することも可能です。
バリ島のレゴンダンスと旅行に組み込む
旅行計画の一部として
バリ島を訪れる際は、レゴンダンスを観ることを計画に加えてみてください。それはあなたの旅行をより豊かで満足感のあるものにするでしょう。
レゴンダンスは、バリ島の他の文化遺産、例えば寺院の訪問や伝統的な工芸品のショッピングと一緒に楽しむことができます。
旅行の計画を立てる際は、レゴンダンスのショーが開催される時間や場所、予約方法を事前に調べておきましょう。
また、旅行会社ではレゴンダンス鑑賞を含むツアーが提供されていますので、問い合わせてみてください。
ウブド王宮でのレゴンダンス鑑賞の流れ
ウブド王宮で見たレゴンダンスの流れを説明しておきます。ウブド王宮でのレゴンダンスは午後7時半から行われます。
チケットは当日チケット売り場で購入できます。街中で子どもたちがチケットを販売していることもあり、彼らから購入しても価格は同じです。
ウブド王宮のレゴンダンスは、「ガボール」というウェルカムダンスではじまります。このダンスはもともと、宗教儀式において神様を歓迎する意味を持っています。
若い女性ダンサーが担当することが多く、あでやかなダンスの最後には花びらをまき、祈りを捧げます。その次の演目は「バリス」で、伝統的な戦士のダンスです。
通常は男性ダンサーが踊りますが、女性が踊ることもあります。勝利と勇気を称える舞踊です。そのあと、メインのレゴンクラトンが披露されました。3人の女性ダンサーによって繰り広げられる物語です。
最初に踊り子の一人が派手な衣装で踊ります。このダンサーはチョンドンと呼ばれるバリ舞踊の花形です。舞踊団の中で最もダンスが上手で美しいダンサーがチョンドンをつとめます。
そして物語の本筋がはじまります。ラセム王はレンジクサリ王女に求婚しますが、断られてしまいます。怒ったラセム王はレンジクサリ王女の国を攻めようとしますが、途中ガルーダに阻まれ負傷し死んでしまうというストーリーです。
レゴンダンスが終わると、ガムランによる演奏があって、次のダンスが始まります。迫力ある力強いタルナジャヤダンスです。続いて、オレグ・タンブリリンガンというラブストーリーを題材としたダンスが披露されました。
お花畑で恋に落ちた蜂の物語を、男女のダンサーがロマンチックに描きます。この舞台のトリは、老人の仮面をかぶったダンサーによるトペンダンスでした。
最後にダンサーが全員集合して、カーテンコールです。午後9時の終了でした。 レゴンダンスをメインに、バリ舞踊の真髄をたっぷり味わえた1時間半でした。
まとめ
レゴンダンスは、バリ島から世界へと広がり、その美しさと独特なスタイルで多くの人々を魅了しています。
その歴史、美しさ、そして文化的な意味合いから、レゴンダンスはバリ島を訪れるすべての人々にとって必見のアクティビティです。
バリ島での旅行計画に、レゴンダンスをぜひ加えてみてくださいね。
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