バリ島の観光名所として名高い「モンキーフォレスト」。ウブド地区に位置し、現地では「サレン・アグン寺院」を囲む森として親しまれています。
ユニークな雰囲気の中で、野生のサルと共存する体験ができるこの場所は、自然と文化を同時に楽しめるスポットとして人気を集めています。この記事では、モンキーフォレストの魅力や楽しむポイント、アクセス方法などを詳しくご紹介します。
バリ島のモンキーフォレスト概要

ウブドの南に位置する「モンキーフォレスト」は、正式には「ウブド・モンキーフォレスト自然保護区」と呼ばれる人気観光地です。約600匹以上のバリヒンドゥーの聖なるサルたちが自由に暮らすこの森は、豊かな自然と神聖な寺院が調和する神秘的な空間。
観光客はサルと間近にふれあいながら、熱帯植物が生い茂るジャングルや古代の寺院を散策することができ、ウブドならではの文化と自然の魅力を体感できます。バリ島の文化を肌で感じられる場所として、訪れる観光客は年々増加しバリ島観光の定番スポットになっています。

サルの楽園
モンキーフォレストの最大の魅力は、敷地内に自由に暮らす約600匹もの野生のサルたちとのふれあいです。ここに生息しているのは、主に「ロングテールマカク」と呼ばれるバリ島原産のサルで、家族単位で群れを成して生活しています。サルたちは人に慣れており、観光客の近くまで寄ってきたり、時には肩に乗ることも。
餌付けは禁止されていますが、バナナを持っているとサルに狙われることもあるので注意が必要です。人懐っこく見える反面、野生動物としての本能を持つため、無理に触れたり追いかけたりしないことが大切です。サルたちの自然な暮らしを間近で観察できる貴重な場所として、子どもから大人まで楽しめるスポットです。
自然保護区と寺院
モンキーフォレストは、単なる観光施設ではなく、神聖な自然保護区としても大切に守られています。広大な敷地内には、うっそうと茂るジャングルのような森が広がり、樹齢数百年の大木や熱帯植物が生い茂る中を歩くだけでも癒しを感じられます。その自然の中には、三つの神聖な寺院(プラ・ダラム・アグン・パダンテガルなど)がひっそりと佇み、今でも現地住民によって礼拝が続けられています。
これらの寺院はバリ・ヒンドゥー教の信仰に基づいて建てられており、装飾や石像も見応えがあります。自然と信仰が共存するこの空間は、ウブドの精神性と文化の深さを象徴する場所であり、ただの観光地では味わえない静寂と荘厳さを体感できます。
バリ島のモンキーフォレストの営業時間・料金

モンキーフォレストの営業時間は毎日午前8時30分から午後6時までです。入場券は入り口で購入でき、料金は大人80,000ルピア(約600円)、子供60,000ルピア(約450円)となっています。
現地通貨ルピアまたは主要クレジットカードが利用可能です。施設内にはガイド付きツアーもあり、追加料金200,000ルピア(約2000円)で専門知識を持つガイドがエリアの歴史や動植物について解説してくれます。

バリ島のモンキーフォレストへの行き方

モンキーフォレストはバリ島ウブドの中心部に位置しています。ングラ・ライ国際空港(デンパサール国際空港)から車で約1時間半、タクシーやカーチャーターを利用するのが一般的です。
モンキーフォレストはウブド中心部から南へ約1kmほどに位置し、徒歩約10〜15分、車であれば5分ほどの距離です。観光ルートの途中に立ち寄りやすく、アクセスも非常に良好。周辺道路はやや混雑することもありますが、タクシーやカーチャーターを使えば快適に移動できます。時間に余裕を持って、ウブド観光の一部として組み込むのがおすすめです。

タクシー
ウブド中心部や周辺エリアからモンキーフォレストまでは、タクシーを利用すれば5〜10分ほどでアクセスできます。距離は約1km〜2kmで、料金の目安は20,000〜50,000ルピア(約200〜500円)。GrabやGojekといった配車アプリを使えば、料金も事前に確認できるため安心です
短距離でも効率よく移動したい人や、複数の観光地をサクッと回りたい方にはぴったり。モンキーフォレスト周辺は一方通行も多いため、ドライバーに入口まで案内してもらえるのも利点です。

カーチャーター
バリ観光をゆっくり楽しみたい方には、ドライバー付きのカーチャーターがおすすめです。モンキーフォレストはウブドの中心部にありますが、その前後にティルタ・エンプル寺院やテガラランの棚田など、近隣の観光スポットと組み合わせて巡ることができます。
チャーター料金は4〜5時間で約400,000〜500,000ルピア(約4,000〜5,000円)、1日(約8時間)なら600,000〜800,000ルピア(約6,000〜8,000円)が相場です。冷房付きの車内で快適に移動でき、荷物も預けられるため、家族旅行や買い物が多い方にもぴったりです。

バリ島のモンキーフォレストのベストシーズン

バリ島は年間を通して訪れることができますが、モンキーフォレストを訪れるのにベストな時期は乾季(4月~10月)です。この時期は天候が安定し、散策にも適した気候が続きます。
一方、雨季(11月~4月)は雨が多く、足元が滑りやすくなるため注意が必要です。特に早朝や夕方は混雑を避けられ、サルたちが活発に活動する姿を観察できます。

乾季
乾季(4月〜10月)のモンキーフォレストは、晴天が多く、気温も安定しているため観光にはベストのシーズンです。森の中を歩く際も湿気が少なく、サルの活動も活発になるため、自然な様子を観察しやすくなります。特に午前中は涼しく、木々の間から差し込む光とサルたちの動きが生き生きと映えるため、写真撮影にもおすすめ。
蚊や虫も比較的少ないため、快適に散策ができるのも大きな魅力です。ガイドツアーやバリ舞踊などの周辺アクティビティとあわせても予定を立てやすく、旅行者にとっては一番過ごしやすい季節です。

雨季
雨季(11月〜3月)のモンキーフォレストは、短時間のスコールに見舞われることがあるものの、緑が濃く、しっとりとした神秘的な雰囲気が楽しめる季節です。雨の後には霧がかかることもあり、森全体が幻想的なムードに包まれます。観光客も比較的少なく、混雑を避けて静かに過ごしたい方にはぴったりの時期です。
木々が潤い、サルたちも落ち着いた様子で過ごしていることが多く、自然観察にも向いています。足元が滑りやすくなるため、歩きやすい靴や雨具の準備は必要ですが、条件が合えば特別な景色に出会えるかもしれません。
バリ島のモンキーフォレストの服装
モンキーフォレストでは、動きやすいカジュアルな服装がおすすめです。サルたちは好奇心旺盛で、特にアクセサリーや明るい色の衣類に興味を示すことがあるため、シンプルな装いが安全です。
また、森の中を歩くため、スニーカーやトレッキングシューズといった歩きやすい靴を選びましょう。日差しが強い日には帽子やサングラスの着用も役立ちます。
バリ島のモンキーフォレストの注意点

モンキーフォレストは自然豊かな森と野生のサルが共存する神聖な場所ですが、動物との距離が近いからこそ注意すべき点がいくつかあります。
特に持ち物や行動によってはサルに警戒されたり、トラブルの原因になることもあります。安全に楽しく観光するために、以下の注意点を事前に確認しておきましょう。
食べ物や飲み物を持ち歩かない
モンキーフォレスト内では、食べ物や飲み物の持ち歩きは厳禁です。サルは非常に嗅覚が鋭く、バッグの中に隠していても匂いをかぎつけて近づいてくることがあります。ペットボトルやお菓子の袋を見つけると奪おうとする場合があり、驚いた拍子に転倒や引っかき傷などのトラブルになることも。
食べ物を見せびらかすような行為も、サルを興奮させる原因となるため絶対に避けましょう。フォレスト内には売店や飲食スペースがないため、食事は敷地外で済ませておくのがおすすめです。
サルを挑発しない
モンキーフォレストでは、サルとのふれあいが観光の魅力のひとつですが、野生動物であることを忘れてはいけません。かわいらしく見えても、挑発するような行動や大きな声、突然の動きはサルにとって脅威と感じられ、攻撃的になることがあります。
特に目をじっと見つめたり、近距離でカメラを向けたりすると、サルが威嚇と受け取ることも。無理に近づいたり、触ろうとしたりする行為は避け、自然な距離を保つことが大切です。
貴重品やアクセサリーを外しておく
モンキーフォレストを訪れる際には、サングラス、帽子、イヤリング、ネックレスなどの小物や貴重品は外しておくのが無難です。サルたちは光るものやぶら下がっているものに興味を示し、それを奪おうとする習性があります。バッグのファスナーを開けたり、ポケットに手を入れるなどの行動も見られるため、アクセサリー類はあらかじめ外し、リュックやウエストポーチなど体にしっかり固定できる収納にしまっておきましょう。
万が一奪われた場合でも、基本的にスタッフは回収してくれません。また、高価なカメラやスマートフォンを持つ場合も、手に持ったままにせず、撮影時以外はバッグに収納しておくのがおすすめです。
虫除け対策
モンキーフォレストは自然豊かな森林地帯のため、蚊や小さな虫が多く発生します。特に雨季や夕方以降は虫刺されのリスクが高まるため、虫除けスプレーの使用が必須です。虫刺されを放置するとかゆみや腫れが出るだけでなく、バリ島ではデング熱など蚊が媒介する感染症の危険性もあるため、しっかりと対策を講じることが大切です。
露出の少ない服装を選んだり、長袖シャツや薄手のパンツで肌を守ることも有効です。虫除けは肌だけでなく、衣服にも使えるタイプを選ぶとより効果的。散策中に快適に過ごすためにも、虫除け対策は万全に整えてから訪れましょう。
ワクチン接種や消毒
モンキーフォレストではサルとの距離が非常に近く、万が一引っかかれたり噛まれたりした場合に備えて、事前に破傷風や狂犬病の予防接種を検討するのも安心材料のひとつです。必須ではありませんが、自然動物とのふれあいがある観光地である以上、安全面に配慮しておくことが推奨されます。
また、サルが触れた手すりやベンチなどには細菌が付着していることもあるため、観光後は手洗いやアルコール消毒を徹底しましょう。特に食事の前や目をこする前には清潔な状態を保つことが重要です。小さなお子様連れの場合には、携帯用の除菌ジェルやウェットティッシュを持参すると便利です。
ウブドモンキーフォレスト周辺の治安
バリ島の観光名所、ウブドモンキーフォレスト周辺は比較的治安が良いエリアとして知られています。観光客が多く、昼夜を問わず賑わいがあるため安心して散策できます。
ただし、野生のサルが多く生息しており、カバンや小物を奪われることもあるため注意が必要です。また、観光客を狙った軽犯罪やスリも稀に発生するため、貴重品の管理を徹底しましょう。

夜間は人通りが少なくなるエリアもあるため、移動時はタクシーや送迎サービスの利用がおすすめです。全体としては安全ですが、基本的な防犯対策を心がけましょう。

バリ島のモンキーフォレストへの持ち物
モンキーフォレストに訪れる際には、飲み物や虫よけスプレーがあると便利です。また、サルたちに興味を持たれないよう、貴重品は目立たない形で持ち歩くことをおすすめします。
軽量なリュックやショルダーバッグが理想的です。撮影を楽しみたい方は、コンパクトなカメラやスマートフォンを持参する際に、ストラップでしっかり固定しましょう。
「バリ島旅行の持ち物リスト。絶対に持って行くべきものから、あると便利なものまで」にてより詳しい持ち物を紹介します。

ウブドのモンキーフォレストの口コミ
ウブドのモンキーフォレストは、自然とサルたちの暮らしが間近に感じられる特別な場所です。
訪れた人の多くが、その自由で人懐っこいサルたちとの距離の近さに驚きつつも、神秘的な森の雰囲気や寺院の静けさに癒されています。特に子ザルの仕草が可愛らしく、写真好きや動物好きにはたまらないスポットです。
猿って危なくないの?
「近くに寄ってきて怖くない?」と心配していたのですが、思ったよりサルたちは落ち着いていて、こちらが騒がなければ基本的には穏やかでした。スタッフも園内に常駐していて、サルの行動を見守っているので安心感があります。ただし、食べ物や光るアクセサリーを見せると一気に寄ってくるので注意が必要です。
私のバッグのファスナーを開けようとしたサルもいて、「さすが賢い!」と同時に、油断は禁物だと実感しました。サルと適度な距離を保ちつつ、自然な姿を見守るのが一番楽しめる方法だと思います。写真もたくさん撮れましたが、静かに観察しているとサルの表情やしぐさがじっくり見えて、本当に貴重な体験になりました。
子猿がかわいい
森の中で最初に出会ったのは、母ザルにしがみついている子ザルでした。ぴょんぴょん跳ねたり、木の枝を使って遊んだりする様子はまさに癒しそのもので、気がつけばカメラを構えずにはいられませんでした。とくに印象的だったのは、地面でごろんと転がってじゃれ合う2匹の子ザル。
人間の子どもみたいに無邪気で、見ているだけでこちらまで笑顔になります。周囲の観光客も「かわいい!」と声をあげていました。小さな体に大きな瞳、そしてふわふわの毛並み。どこを見ても絵になるので、写真好きな人にはぜひ訪れてほしいです。
バリ島のモンキーフォレストとあわせて行きたい観光スポット
「ウブドのおすすめ観光スポット10選!モデルコースや文化、自然の魅力も解説」にてウブドエリアの観光スポットを紹介しています。

ウブド市場(Ubud Market)
モンキーフォレストから徒歩圏内のウブド市場は、工芸品がそろうショッピングスポット。カラフルなバリ布や手作りのバッグ、小物が魅力的で、お土産探しにぴったり。
朝は新鮮な食材が並び、昼以降は観光客向けの市場に変わります。バリらしい雰囲気を味わいながら、値段交渉も楽しめる活気あふれる場所です。

テガララン・ライステラス(Tegallalang Rice Terrace)
モンキーフォレストから車で約20分、美しい棚田の風景が広がるテガララン・ライステラスへ。エメラルドグリーンの田園風景はインスタ映え間違いなし。周囲には小さなカフェが点在し、のんびり景色を眺めながらコーヒーを楽しむのもおすすめ。伝統的なバリの農業文化を感じられるスポットです。

サラスワティ寺院(Saraswati Temple)
モンキーフォレストから歩いて15分ほど、蓮池が美しいサラスワティ寺院はフォトジェニックな場所として人気。壮麗な石の彫刻が施された寺院と、ピンク色の蓮の花が作り出すコントラストは感動を与えてくれます。夕方には周辺のカフェでお茶を楽しみながら、静かなひとときを過しましょう。

チャンプハンリッジウォーク(Campuhan Ridge Walk)
自然を感じながら散策したい方におすすめなのが、チャンプハンリッジウォーク。モンキーフォレストから車で約10分の距離にある、緑豊かな丘陵地帯を歩くトレイルです。
早朝の涼しい時間帯には絶景を楽しみながらリフレッシュできます。ハイキング初心者でも安心して楽しめるルートです。
ゴアガジャ
ウブドモンキーフォレストから車で約30分の「ゴアガジャ(象の洞窟)」は、11世紀に遡る歴史を持つ神秘的な遺跡です。内部にはヒンドゥー教と仏教の影響が融合した彫刻や祈りの場が広がり、静寂と神聖な雰囲気に包まれています。
周辺には清らかな水が流れる沐浴場もあり、リラックスしながらバリ島の文化と自然を楽しめるスポットです。

まとめ
バリ島のモンキーフォレストは、自然と文化が融合した魅力的な観光スポットです。野生のサルたちとの触れ合いや神秘的な寺院を巡る体験は、バリ島旅行の思い出に残ること間違いなし。服装や持ち物に気を付けながら、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
